石山(福光石採掘山/福光石採石場) Fukutomi design office 元に戻る TOP画面
福光石 福光石石山は、1500〜1600万年前の海底火山から噴出した、火山灰などが海底に堆積し、遠い時間を経て圧縮凝固してできた、凝灰岩(ぎょうかいがん)からなる石山です。
この山から採掘された石は、室町時代から今日まで約400年間、加工が続けられ、石像・鳥居・狛犬・灯籠・墓石から石臼・流し台などの生活用品、さらには建物の地伏石や石畳・道標などの製品が生産され、石見地方一円に福光石製品が広がりました。
 長い福光石の歴史の中でひときわ光をはなっているのは、江戸時代の彫刻の名工坪内平七を中心に制作された「石見銀山五百羅漢像」です。(1744〜1766制作)
 現在は、福光石のソフトで淡青色の石色がもつ雰囲気や感触が好まれ、湿度調整・吸音効果材、滑りにくい材質などの特性を生かして、建物の壁・床材、浴場の床材や造園用材に、また、サインやモニュメントの素材として、島根県を中心に、東北から九州までの各地で使用されています。(石山説明板から引用)
石山管理者:
 有限会社 坪内石材店
 〒699-2514 島根県邇摩郡温泉津町福波大字福光 イ108-1

注1.福光石採石場の写真を、本ホームページで掲載することに関
    しましては、(有)坪内石材様の許可を得ています。
注2.福光石採石場の外を見学する場合は、許可は不要と思いま
    すが、場内を見学する場合は、予め許可が必要と思います。


動画:動画1,動画2動画3

関連:[福光石],[石見銀山],[五百羅漢

撮影S10:2009.06.24
 #F121,−51,−53,−55 町道石山線  #F121−50,−52,−54,−56 町道石山線
 町道石山線入り口の看板から採石場まで600mはあると思います。結構急な登り坂ですから、歩く場合は覚悟が必要ですね。  石山線入り口左には、小さなお地蔵さんが並んでいました。やっぱり拝んで入山するんでしょうね?。私は拝みましたよ。


撮影S10:2009.06.24
 #F121−1,−3 福光石採石場1  #F121−2,−4 福光石採石場1
 #F121−5,−7,−9 福光石採石場1  #F121−6,−8,−10 福光石採石場1
 #F121−11,−13,−15,−17 福光石採石場1  #F121−12,−14,−16,−18 福光石採石場1

撮影UX7:2009.05.22 11:20 T.Hirata
 #F121−69,−71,−73 福光石採石場1  #F121−70,−72,−74 福光石採石場1
 上の写真は「ふいご」だそうです。火のついた墨に、風を送るためのものです。取っ手みたいなものがあったと思いましたが見られませんね。写真はビデオ撮影したものを切り取っています。話の中にもお上品に「ガーガーやる」って聞こえますから、操作する部分はあるのでしょう?。しかし様子から、今は使っていないのかもしれません。  前見たときは黄土色に見える部分の前にコークスを置いて、それを囲むように石ノミ先端を熱していました。そして赤くなったノミをヤットコで掴み、石台に付いた、鉄塊の上でノミの先端を叩いてい尖らせていましたね。石ノミは先端が、もろくならないように、焼入れ焼きなましを繰り返して修復完了です。
コークス:石炭を蒸し焼きにして硫黄成分を取り除いたものです。硫黄が鉄にくっ付くと鉄はもろくなるので、石炭で熱することはありません。
 #F121−61,−63,−65,−67 採石場内  #F121−62,−64,−66,−68 採石場内
 小さな入り口に見えた中は、柱を残した形で、奥に大きく広がっていました。一種の迷路のようです。  


撮影S10:2009.06.24
 #F121−20,−22,−24 福光石採石場2  #F121−21,−23,−25 福光石採石場2
 #F121−26,−28,−30,−32 福光石採石場2  #F121−27,−29,−31,−33 福光石採石場2
 地表近くの洞穴は、昔掘られた場所で、最近はもっと地下で掘っているそうです。この場所は、切り出した石を一時的に置いておく場所として利用されているようです。  クアックアッと蛙とか鳥が鳴く大きな声が、穴の外まで聞こえていました。どうやら水が水面に落ちる音で、奥深い採掘穴に反響していたようです。


撮影S10:2009.06.24
 #F121−34,−36 福光石加工場  #F121−35,−37 福光石加工場
 #F121−38,−40 福光石  #F121−39,−41 福光石
 写真下の薄くて平たい石板は壁などに用いられるものと想像できますが、上の円柱穴が開いた石は何でしょう?モニュメントみたいなものでしょうか?。こちらの加工場で、ある程度使用にあった姿に、加工されているようですね。


 福光石は古くから粒子が均一で粘りがあることから、彫刻するものなどに適し、石像,灯籠,墓石などの製品がつくられて来ました。しかし最近は、水に濡れても滑りにくい特性が評価され、お風呂周辺を飾る石や、水周りを飾る石などにも利用されています。
福光石を構成しているもの(調査中)
灰色の部分 火山灰質 火山灰が堆積し、圧縮凝固した部分
淡い青緑の部分 火山灰質
白い部分 石灰質 貝類が化石化した小さな礫
青黒い部分

撮影S10:2009.06.24
 #F121−42,−44,−46 石山神社  #F121−43,−45,−47 石山神社

福波小学校裏山(タツ岩)にある採石場跡
撮影S10:2009.06.27
 #F024−41,−43 福光石採石場跡  #F024−42,−44 切り出された福光石
 昔、このタツ岩のあるこの山からも福光石が切り出されていたそうです。  急斜面に切り出された石が放置されていました。1個400Kgあるでしょうか、運ぶのも大変だったことが伺えます。この石、何百年後にインターネットに公開されるとは思わなかったでしょうね。


資料
福光石:堆積岩>凝灰岩(海底に堆積したほぼ灰が圧力を受けて押し固められた岩石。色白できめ細かい) >石像,灯籠,墓石,塀,敷石
注:福光石は海底にある火山から噴出した灰が堆積したもので、地上の火山灰が堆積したものではないそうです。
 
火成岩(かせいがん)
 マグマが冷えて固まった岩石
 ・深成岩(しんせいがん):花崗岩,閃緑(せんりょく)岩,斑れい岩
   マグマが地中深くで急に冷えて固まった岩石
 ・半深成岩(はんしんせいがん):花崗斑岩,石英斑岩,ひん岩
   マグマが地表近くで急に冷えて固まった岩石
 ・火山岩(かざんがん):流紋(りゅうもん)岩安山岩玄武岩
   噴火によりマグマが地表に出て固まった岩石。二酸化ケイ素の
   含有量により流紋岩,安山岩,玄武岩の違いになる。
■変成岩(へんせいがん)
 高温度,高圧力を受けて元の結晶構造から変化した岩石
 ・接触変成岩(せっしょくへんせいがん):ホルンフェルス,大理石
   高熱のマグマに触れて元の結晶構造から変化した岩石
 ・広域変成岩(こういきへんせいがん):緑色片岩
   岩石の重みと圧力で元の結晶構造から変化した岩石
堆積岩(たいせきがん)
 灰,泥,砂,小石,生物の遺骸が堆積して圧力を受け凝固した岩石
 灰(4mm以下):凝灰岩,泥(0.06mm以下):泥岩,砂(0.06
 〜2mm):砂岩,小石(2mm以上):れき岩,サンゴ・貝:石灰岩


Copyright ©2009-2013 Fukutomi design office All rights reserved